2007年8月15日水曜日

思い出すこと

昨日は部屋の整理をしていたのだが,オランダ留学中の1996年に
北イタリアを訪ねた時の写真が見つかった.
幸い,職場のスキャンはネガフィルムのスキャンができるタイプなので,試しにスキャンしてみたものの1枚をあげておこう.



ボローニャの市庁舎の壁である.

この時は,そもそもヴェローナ(マントヴァだったか?)でピサネッロの展覧会が行われるとのことで,めったにない機会なので見に行った.
1990年に初めてイタリアを訪ねて以来,二度目だった.

ミラノからヴェローナ,ベルガモやマントヴァも訪れたはずなのだが,正確に覚えていないのが情けない.
最後はボローニャまで南下して,またミラノから空路オランダに戻った.

ボローニャは,かつて赤いボローニャと呼ばれたように,旧イタリア共産党の本部があり,最古の大学のひとつボローニャ大学,さらに郊外には工場もある.
つまり,ここは知識人や労働者の多く住む街ということだ.
そのため,第二次大戦を通じてレジスタンスの拠点としての役割を果たしていたらしく,ムッソリーニはこの街を爆撃したこともある.

市庁舎の壁には,ファシストに抵抗して命を落としたボローニャ市民の写真が飾られている.
第二次世界大戦を記憶するモニュメントは,それなりに見てきたつもりだが,クワイ川近くになる連合国軍捕虜の墓地とこの市庁舎の壁は,特に鮮明に記憶に焼きついている.

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