2010年4月12日月曜日

追悼

井上ひさしが亡くなった.
ただただ残念.

吉里吉里人ではじめて名前を知った時は,小学生だった.
その後,加藤さんとの雑談で「しみじみ日本乃木大将」について知り,戯曲を読んだのが最初だった.

こまつ座の舞台で見た作品は少ない.
国語元年,太鼓叩いて笛吹いて,夢の裂け目.

この機会に追悼公演として過去の作品を舞台にかけてもらいたい.
特に「しみじみ日本乃木大将」はぜひ舞台で見てみたい.

あの表情と言葉の使い方のせいか,政治的姿勢のラディカルさを感じさせないところがあった.
極めて優秀だったとあらためて思う.

2010年4月6日火曜日

今週のFM

今日は入学式.
天候に恵まれよかった.
桜もなんとか散らずにすんで,それらしい光景を演出するのに一役買っていた.

一昨日から聴き出しているコンセルトヘボウのネット配信だが,素晴らしい.
昨晩も寝床でダニエレ・ガッティのエロイカを聴いて,寝不足になってしまった.

サロネンのピアノ協奏曲の自作自演とか,現代曲も普通に配信されているのがいかにもコンセルトヘボウらしくていい.
思えば実演で接してはじめてその曲の良さに気づかされた現代曲がいくつもあったものだ.

週の初めということでエアチェック用にNHKの番組表を確認してみたが,こちらもいくつか目についてものが.
先日福岡で聴いたティーレマンによるブルックナーの8番.
オケがドレスデンなので,聴き比べが楽しみ.

土曜にはブロムシュテットがN響を振ってマーラーの9番を.
N響って,マーラーはいつ聴いても違和感ある演奏なのだが,ブロムシュテットの9番という珍しい取り合わせゆえ,期待.

日曜はラトルがウィーン国立歌劇場でトリスタンを指揮する.
ここのトリスタンは,2008年3月にセーゲルスタムの指揮で聴いたことがあり,これも聴き比べが楽しみ.

それにしても,ウィーン国立歌劇場でトリスタンって,ラトルのためのいかにも話題作りというところがあり,今の所期待度低し.
ラトル,バーミンガムの頃の演奏が面白かったのに,最近の演奏は面白くない.
そんなことどうでもいいか.

2010年4月4日日曜日

続聖金曜日

書込みをして少し後でコンセルトヘボウのネットライヴを聴いてたら,2008年にイヴァン・フィッシャーの指揮したマタイが流れてきた.
なんて運のいい.
圧縮音源なので,合唱の厚みのある箇所など,音が歪んだように聞こえてしまうのだが,致し方ない.

それにしても,ここのネット中継はライヴ垂れ流し状態で,聞き出すと止まらなくなってしまう.
音源をオンデマンドで発売してくれたらなおいいのだが,無理かなぁ.

おかげで読みかけの本は中断.
これから再開で,どこまで読み進められるやら.

聖金曜日

オランダではマタイを演奏する伝統がある.
ライデン留学中もピーテルスケルクではじめて全曲を生で聴いた.

演奏会の後,オケの方と話したのだが,言葉がわからずに音として聴くなんてこの曲の半分も聴かないに等しいという内容だった.
いまだにドイツ語ダメだ.

コンセルトヘボウも毎年マタイを演奏していたのだが,昨年ついにその伝統が途切れたらしい.

今年は,ベルリン古楽アカデミーの演奏を聴いた.
NHK-FMでかつて放送した音源で,ソリストがパートを歌い終わった後,派手にくしゃみをしたりと,ある意味臨場感にあふれた演奏.
この演奏を今頃の時期に教会で聴くのは,寒さとの闘いにもなるから,別の意味で体力勝負だ.

メンゲルベルクの演奏をおもしろがっていたのだが,正直聴き通すのが大変だった.
古楽系の演奏だとあっさりと聴き通せるのが不思議でしょうがない.

2010年4月3日土曜日

日本文化の時間と空間

読み進めているが,これまでの講義で聴いてきた様々なトピックが時間と空間という概念によって統一的な視点のもとに整理されていて面白い.

空間概念が社会集団と結びつけられ,さらにその行動様式まで射程に収めて論じられている点など,あらためて学ぶ点が多いことを実感している.

この週末で読了したいのだがなぁ.

送信者 nederland

写真はライデンの街角で目にしたかつてのブリュワリーの名残.

2010年4月2日金曜日

新年度

昨日から新年度.
昨年同様,いい予感がまったくしない.

年度末は27日にミュンヘン・フィルを聞いて,30日は住吉神社の能楽堂で藤枝守氏の曲「植物文様」のリサイタルに出かけた.

新年度はコダーイやマルティヌー弦楽四重奏団が気になるものの,妙チクリンなピアノがおまけでついてくるので正直躊躇している.
プロモーターがあれで客寄せにしようと考えているのだとしたら,こっちには逆効果なんだけど.

5月のポゴレリッチは確定.
7〜8年振りに聞くリサイタルで,しかも福岡くんだりまで来るなんて.
古典的ソナタのように構築したガスパールがどのように崩壊するのか,恐ろしくも待ち遠しい.