2010年12月30日木曜日

久々のFA77 Limited.

送信者 女子大猫

急に寒さが厳しくなってきたが,無事に冬を越せるのだろうか.
心配だ.

2010年12月29日水曜日

年末の面倒な作業

DVDレコーダーのDVD部分が故障した.

最初はDVD-RAMを認識しなくなり,次に書き込みエラーが頻発するようになり,最後にはDVDディスクを挿入してもまったく認識しなくなってしまった.
内蔵HDDに録画されている番組を救済せねばならない.

東芝のプレーヤー(RD-XS43)なので,東芝製のレコーダーを購入すれば,機器どうしをLAN接続してデータを移行できるらしい.
しかし,ブルーレイのレコーダーはすこぶる評判が悪いようで,購入を躊躇してしまった.

仕方がないのでパソコンにフリーのソフトをインストールして,データの移行をせっせと始めたのだが,結構時間がかかる.
30分の番組で転送にだいたい20分ちょっと要する.
レコーダーに録画した番組の総計が60数時間だから,すべてを移行するまで気が遠くなりそうだ.

2010年12月27日月曜日

週末に読んだ本

年末が近づき,しばらく本を読み通していなかったことに焦りを覚えて,比較的最後まで読み通しやすい新書を二冊.

「奈良の寺」奈良文化財研究所編,岩波新書
「丸山真男」苅部直,岩波新書

この間奈良を訪ねたときに立ち寄った元興寺と春日大社についての記述だけでなく,興福寺や東大寺といった超有名所から西隆寺,大安寺など,あまり観光客が足を伸ばさない寺についても扱っている.

研究所の所員が,おそらくそれぞれの専門を背景に,その寺に関する歴史,建築物や発掘成果を踏まえた説明をしているので,たんなるガイドブックを読むよりも面白い.

研究所が法人化されてまもない頃に出された本のようで,独法化に伴ういろいろな心配が背後に潜んでいることを推察してしまった.

丸山についての新書は,今頃の感もなきにしもあらず.
没後,雨後の筍の如く出版された書籍や論文は,そのほとんどが丸山の著作を読んだことがある読者層を自明としていた.

この新書は,丸山の生涯をたどりつつ,時代時代の代表的な著作のエッセンスを説明している.
出版社の方針もあるだろうが,丸山を読んだことのない読者層が前提とされて書かれたものだ.

自然と作為という初期のスキームから,古層への転換を踏まえながらも,晩年に顕著となる異質な他者との接触という視点を強調しているように感じた.

読みやすく,一気に読了したのだが,やはり丸山自身の著作を読むのが一番エキサイトするな,とあらためて思った次第.

これら新書に比べてなかなか読み進まないのが,みすずから翻訳の出た「春の祭典」.
英米系社会史の著作は,凝集度が低くて,だらだらと書き連ねているようなものが多く,この本もそういった類の一冊なのか,判断しかねているところだ.

それにしても,第一次世界大戦前後の美術・音楽・舞踊の面白いことといったらありゃしない.

2010年12月26日日曜日

不老庵の蕎麦

香椎宮脇の蕎麦屋,不老庵を先日訪ねた.
蕎麦絶滅地区ともいうべき福岡でこれくらいしっかりとした蕎麦を,しかも自転車で行ける距離で食べることができるのはとても嬉しい.

新そばの季節でもある今は,ざるを食べるのがふさわしい.
そば湯も濃い目で,これも私好み.

しかし,店内を切り盛りしている女将がいただけない.
なにかあると必ずと言っていいほど客に対して余計なひと言ふた言を付け加える.

閉店15分前に入ってきた客に対して「2時半が閉店です」と言ったりすれば,とっとと帰れと受けとられかねないし,その2時半前にはさっさとのれんを片付け出す.

そば湯のおかわりをすれば「蕎麦汁は有料です」とか「たくさんそば湯をいれてるんですけどね」等々.
ざる大盛りを頼んでも蕎麦汁は変わらないし,どこの蕎麦屋でもそば湯を頼めば蕎麦汁も追加するのにこれには驚いた.

先日頼んだざるでは薬味の葱も少ないし,これももう少し増やしてくれと言ったらきっと嫌味と受けとられかねない返答がついてくるのだろう.

だいぶ昔に訪ねた折にはこのおばさんは接客していなかったはず.
店内の切り盛りが必要だと思い,登場してきたのかもしれないが,せっかくの味を台無しにするような余計なひと言ふた言は封印してもらいたいものだ.

これは無理な要求かもしれないが,板わさや蕎麦がきなど,おいしいつまみも揃えているのに,閉店が午後2時半じゃあ,蕎麦をつまみにいっぱい引っかける客なんていったいどこにいるのだろうか.

2010年12月20日月曜日

ウェルザー=メストのブルックナー

先月にFMで放送されたウィーン・フィルの来日公演を聴いている.
当初小澤征爾が指揮の予定だったらしいが,体調不良でキャンセルし,代役がウェルザー=メストとなった.

曲目は,ワーグナーのトリスタンとイゾルデから前奏曲と愛の死.
後半はブルックナーの交響曲第9番.

ブルックナーの9番を聴いているところだが,なんてさわやかなのだろうか.
ブルックナーというと,とにかく重厚な演奏が好まれることが多く,オルガン的な響きのオーケストレーションも相まって,脂身を霜降りにしたステーキを食べるようなこってり感に食傷気味になることも多々ある作曲家だった.

ティーレマンのような重厚長大志向とは異なり,ある意味「軽い」ブルックナーなのだが,そのおかげもあり内声部も含めて見通しのよい演奏になっている.
3楽章冒頭の表現も,ちょっとこれまで聴いたことのない弦の扱いで,面白かった.

シャイーのブルックナーくらいから,ブルックナーの音の響きを過剰な重々しさから解放する演奏が出てきたのだが,ウェルザー=メストも基本的にそういったアプローチをとっているのかもしれない.
確かクリーヴランド管を指揮した7番を録画していたはずなので,後で探しだしてこちらの演奏も確認してみよう.

ウィーン・フィルは今回の来日公演で,当初はサロネンがマーラーの9番を振る予定だったので宮崎まで出かけようかかなり悩んだのだが,サロネンもキャンセルとなってしまい,結果的にはチケットを購入せずに正解だったかな.

2010年12月18日土曜日

餃子一筋馬上荘

オピッツのリサイタルで気分を良くした後,西新にある餃子専門店,馬上荘まで足を伸ばしてみた.
この餃子店は,朝日新聞の地域情報版アスパラに紹介記事があったため,オピッツのリサイタルとは逆に,当初は大いなる期待をもって出かけた.

送信者 日々是好日

結論から言えば,滅多にないもう二度と行くことのない店に速攻指定でした.
王将のほうがはるかにマシ.

こじんまりとした店構えにのれんをくぐるまでは期待を膨らましてたのだが,店に入ればいらっしゃいませのかけ声ひとつない.
店員は,店主,その妻,娘とおぼしき3人だが,みなテレビに見入ってこちらを見向きもしない.

しょうがないので勝手に席に座ってしばらく待っていたところ,やっと注文をとりにきたのだが,これも餃子については一切説明なし.
きっと常連でもっている店なのでしょう,こちらのような一見さんはどうでもよい雰囲気.

出てきた餃子は一個親指程度の大きさで,10個で480円.
皮はもちもちとした食感で悪くないのだが,いかんせん具が少なすぎ.
わが家や餃子の李で出てくる一個あたりの半分以下の大きさでこの値段ははっきりいってぼったくりでしょう.

これは先日作った我が家の餃子.

送信者 日々是好日

水餃子と焼き餃子で堪能しました.
味も我が家の餃子の圧勝.

客に対して過剰にへりくだる店も居心地悪いが,ここまで嫌な思いをさせる店も珍しい.
今泉珈琲以来の福岡最悪店舗リスト入りとなった.

まぁ,クチコミとか新聞の紹介記事はアテにならないことをあらためて確認したわけで,雑誌の紹介記事やネットやらの紹介情報で良い評価だからといって,実際にそうとは限らないという当たり前のことを忘れていました.

ゲルハルト・オピッツのリサイタル

木曜日,ゲルハルト・オピッツのリサイタルがアクロス福岡であり,当初は行かない予定だったのだが,うんざりすることの多いここ最近の諸々から気分転換が必要と思い,当日券を購入すべく急遽出かけていった.

座席についてはあまり期待していなかったのだが,当日券でも割と良い席が残っていて,幸い購入することができた.
当日券を販売していた係の方が招聘を企画した人のようで,思ったよりも良い席が残っていることから少ししゃべりこんだ.

3年ほど前にオピッツが福岡でリサイタルを開いたときは,テンペストやら悲愴,月光に熱情などの中期の代表的なソナタをまとめて演奏したらしく,招聘を企画した人曰く,今回はその時に演奏できなかったワルトシュタインを弾いてもらいたい,という強い意志が実現した結果らしい.

ところが,ふたを開ければ売れ残りの多いリサイタルになってしまったらしく,福岡の聴衆についてあれこれとボヤくことしきりだった.
東京でのリサイタルはシューベルトで構成していたようだが,これも客の入は芳しくなかったようだ.

肝心のリサイタルは,田園,18番,告別,ワルトシュタインといった曲で構成されていて,こちらとしてはとても満足のいくプログラムだった.

とりわけ,小ぶりでかわいい曲調の18番や田園といった曲でののびやかで晴朗な印象は,急遽リサイタルに出かけてよかったと思わせるものだった.

リサイタルの目玉となるワルトシュタイン.
この曲は,ギレリスやポリーニの一部の隙もない演奏が好きで,頻繁に聴いている.

今回リサイタルで聴いたオピッツのワルトシュタインは,そこまでかっちりとした堅固な構築物として再現するという演奏ではなかった.
しかし,2楽章の歌わせ方など,適度な感情表現にあふれ,印象のよい演奏だった.

そういえば,かつてオピッツがNHKの番組で一躍有名になったのは,もう10年以上前になるのだろうな.
個人的には,彼の演奏でぜひとも最後の三つのソナタを聴いてみたいものだ.

送信者 日々是好日

会場で販売していたCDを購入した人にはオピッツのサインがもらえるようで,リサイタル終了後,楽屋入り口に列を作っていた.