2007年12月8日土曜日

やっとこ

今週も乗りきった.
しかも天気の悪いどよどよの一日.

福岡に来る前は火の国九州のイメージがあったのに,実際来てみたらえらく冬の天気が悪くて意外だった.
ま,福島育ちのこちらとしてはあんま寒くないのだが.

さて,本日の憲法の講義はリクエストの多かった代理出産に関するドキュメンタリーを見せて,向井亜紀さん夫妻の起こした訴訟を紹介した.

代理出産による子供を実子とする出生届を受理しなかった品川区を相手取り,法律上の親子関係の確認を求めた訴訟である.
東京高裁が法律上の親子関係を認めたのに対して最高裁は現行民法の解釈では親子関係を認められないと却下した.
高裁と最高裁の判決文を読んだのだが,高裁の裁判官はかなりがんばって親子関係の認定を主張していたのが印象に残った.

ドキュメンタリーが代理母を肯定する視点(お涙頂戴もの)から描かれていて,感想を読むと8~9割方代理出産を容認する見解が多かった.

個人的にはテレビ番組の描いていない視点に想像を働かせてもらいたかったのだが,それは過度な要求だろう.
ただ,ちらっとしか紹介されていなかった代理母側の危険性や有償での契約といった点に反応して,代理出産肯定派から反対に回った学生がわずかながらいたことは興味をそそった.

しかし,講義で提出してもらった感想も,直接学生と話すともう少し違った意見が出てきたり,さらに深く掘り下げた意見が出てきたりで面白い反面,感想を集約する意義について考えさせられる.
ホントは1対1で話すのが一番いいのだけど,いろいろな意味でやりにくいわな.

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