2009年1月7日水曜日

久しぶりに文楽

たまたま立ち寄ったヤマダ電機の書籍売り場で今月号のサライを見つけた.
いつも立ち読みしかしない雑誌なのだが,特集が文楽だった,というか表紙が蓑助師匠だったので即購入することにした.

送信者 日々是好日


それにしても,サライはいつのまにか雑誌が薄い製本になり,ページ数も減ったようだ.
多分,販売部数が伸び悩んでいるのか,小学館の台所事情の影響を受けたのか,それともその両方かなのだろう.

文楽の特集は,住太夫師匠のインタビューを中心に,人間国宝に認定されている方々へそれぞれが好む作品を二点ずつ挙げてもらい,簡単な解説をするコーナーと,太夫,三味線,人形遣いに関する解説等から構成されていた.
新しく得た知識はなかったのだが,住太夫師匠のインタビューで紹介されていた橋下知事とのエピソードが興味深かった.

文楽への助成金を削減することを表明した知事に対して,住太夫師匠は劇場に足を運んでもらい実演を見てもらうように要請したらしい.
実際に文楽を見た橋下知事は住太夫師匠に対して文楽は敷居が高いのでもっと大衆受けするように面白く構成し直すべきだとのたまわって助成金をカットしたらしい.

橋下知事の知性と感受性をよく表すエピソードだ.
大阪の文化,ひいては日本文化を代表する400年の歴史を持つ文楽を破壊する行為だ.
あの人は大阪の文化は吉本だけで十分と思っている節がある.
文楽はユネスコの無形遺産から絶滅対象の危機遺産へ登録変更したほうがいいのかもしれない.

寝る前に住太夫師匠の沼津を久々に聴く.
これは本当にはまり役だ.
去年はばたばたして一度も文楽に通えなかったので,今年こそは.

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