2009年4月19日日曜日

ピリスのリサイタル

17日はマリア・ジョアン・ピリスのピアノリサイタルがアクロス福岡のシンフォニーホールで開催されたので,天神まで出かけてきた.
開演前のホールの様子.

送信者 LX


ピリスは個人的には比較的早く知ったピアニストの一人になる.
高校を卒業して京都に引っ越す際に親父から譲ってもらった何枚かのCDに彼女の最初のモーツァルト全集からの1枚が含まれていたからだ.

収められていた曲は定番のもので,ピアノソナタ11番や幻想曲ニ短調,ロンドなど,初心者用だったので時々下宿で聞くこともあった.
このCD,DENONに1974年録音したピアノソナタ集なのだが,当時からすでにPCMデジタル録音で処理されており,粒の際立ったモーツァルトを今でもいい音質で楽しむことができる.

その後,自分で関心を持ってクラシックの曲を聴くようになってからは,ピリスは関心の圏外に置かれるようになった.
実際に彼女の演奏を生で聴いたのも,確かいずみホールでシューベルトの最後のソナタを引いた時だけだった.

ちなみにあの時は金日成が亡くなった次の日(ここまで書いてググって見たら金日成逝去の日は1994年7月8日でリサイタルは翌日だったことが判明)にリサイタルが重なり,暑い昼下がり,安い学生券を買うために炎天下並んだことを想いだした.

今回のリサイタルは,ショパンの生誕200周年を兼ねたプログラムとなっていた.
プログラムの構成が通常のピアノリサイタルとは異なり,チェリストが加わって,ピアノソロと室内楽曲との交代という形で進んでいった.

前半はエチュードをピアノとチェロのために編曲した版を演奏.
次にピアノソナタは3番.
そしてリストの悲しみのゴンドラのチェロとピアノのための版.

後半はマズルカを最初と最後に演奏して,間にチェロとピアノのためのソナタを演奏した.

ピアノだけではなく,チェロを組み合わせてのリサイタルで,ちょっと趣向が面白かった.
それにしても,今週は寝不足が続いていたこともあるのと,チェロと自分との抜群の相性のためか,チェロが鳴りだすとことごとく睡魔に襲われてしまい,大変だった.

自分にとって,そしておそらくはほとんどの聴衆にとってメインとなるのは,やはりピアノソナタ3番だろう.
この曲は,終楽章のヴィルトーゾ風の曲調をどのようにピアニストが弾きこなしていくかがひとつの聴き所なのだが,ポリーニやポゴレリッチによるインテンポで一気に最後まで弾ききってしまう疾走感あふれる演奏が好きなのだが,彼女のアプローチはテンポの幅やアクセントの付け方も結構ロマンティックなものだった.
シューベルトの時も思ったのだが,今回のショパンを聴いても,やはりロマン派のピアノ曲は彼女の弾く曲ではないのではないだろうか,と再び感じてしまった.

3番はアムステルダムでポゴレリッチの演奏を聴いて以来だから,生では11年振(!).
最近,いかにコンサートホールから足が遠のいているかを実感してしまう.
次は5月のツィメルマン.
これはパルティータの2番を弾いてくれるそうだから,期待大だ.

送信者 LX


終演後,家路を急ぐ人たち.
この後,イタリアンを食べて帰宅した.
今日は3番聴き比べ三昧で作業が進まない.

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