2008年12月20日土曜日

海外派兵

自衛隊のイラク派兵撤収が完了したとの報道があった.
イラク派兵には解決していない問題が残っている.

その一,憲法との関係.
名古屋高裁での違憲判決を無視し駐留を続けたことは現在の日本において政治家が憲法をどの程度理解しているかの証左.
試験問題なら落第確定だろう.

その二,派兵の目的.
アメリカのイラク戦争に追随した派兵だったのだが,そもそもの目的であった大量破壊兵器の存在がねつ造による情報に基づいていたことが現在のブッシュ政権の史上最低の支持率とオバマ政権誕生の原動力だった.
翻って小泉元首相は憲法との関係も戦闘地域と非戦闘地域との区別,さらに大量破壊兵器の有無等すべてを棚上げして自衛隊の出兵を進めた.
アメリカで問題となっているにもかかわらずそもそもの出兵目的があらためて議会でもメディアでも取り上げられることがほとんどないのはおめでたい社会だ.

景気と雇用の問題ばかりとりあげられているが,一見関係ないようで実は底流でつながっている問題.

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