2010年3月8日月曜日

浅家地蔵尊について

その後いろいろネットで調べてみたところ,黒田に謀殺された中津藩主浅家に該当する人物は,どうやら城井(きい)氏のようだ.

城井氏は,豊前の在郷領主であるらしく,黒田との対立も,秀吉による黒田の豊前移封にともない生じたらしい.
戦国末期に武力統一が徐々に進んでいく過程において,在地の領主による中央派遣の落下傘領主に対する反抗という性格を有していたとのこと.

しかし,城井から浅家までは,距離がある.
どのようにして浅家として祀られるようになったのだろう.
この点は,疑問が解けないままだ.

2010年3月7日日曜日

浅家地蔵尊

先日偶然通りかかった地蔵堂.
「浅家地蔵尊」という碑が建っていた.

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「福岡新四国第四十四番霊場」とは,どういうことだろう.
四十四番ということは,他にも霊場はあるはず.

境内の立板に地蔵堂の由来書きがあった.
祀られている地蔵は三体.

浅家地蔵菩薩:黒田藩に謀殺された中津浅野藩主とその家臣十一人の霊

浅野家地蔵菩薩:浅家殲滅と黒田騒動のお綱斬殺に働き,のちに讒訴,処刑された藩士浅野彦五郎の霊

百間地蔵菩薩:藩政に反抗して処刑された人々の霊

この地蔵堂の位置する一帯は,黒田藩当時刑場だったとのこと.
刑場を囲う矢来の長さが「百間」あったことから,「百間矢来」と呼ばれたらしい.

これらの中で,特定の人物として中津浅野藩主とその家臣については,ネットで探したかぎりではなにも情報が見つかっていない.
浅野彦五郎については黒田騒動に名前が見えるが,これも詳細は不明.

藩政に反抗して処刑された人々とは,朝倉一帯で起きた百姓一揆に連座して処刑された人たちという言及がある.

刑場当時,心ある人たちが墓標の代わりに石を置いていたらしい.
時代を経て,この地が刑場であったという記憶も薄れた頃,整地にともない出てきた石(丸い形)を漬物石代わりに使っていたところ,不幸が続いたので,置き石を一つに集めて供養したことが始まりとのこと.

後,昭和八年七月に,近所のとある人物に浅家先祖の霊のお告げがあり,地蔵菩薩を祀ったとの説明だった.

地蔵堂の中に安置されている地蔵は比較的新しいようだ.

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一体ずつ撮影したのだが,煩瑣になるので全体写真をアップしておく.

さらに脇にも複数の地蔵尊や,置石と思われる石が積んであった.

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ちょっとした街角の史跡のおかげで,想像力の旅に出かけることができて,面白かった.

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2010年3月6日土曜日

水仙

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もう季節がおわってしまった.
今年はほとんど撮影できず.

追悼

先日新聞に高橋進先生の訃報が載っていた.

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朝日新聞論壇時評元筆者の高橋進さん死去
2010年3月5日2時59分

高橋 進さん(たかはし・すすむ=東京大教授・国際政治史)が2日死去、61歳。東京都内の自宅で亡くなっているのが見つかった。

ドイツなど欧州の政治史に詳しく、新聞や雑誌などメディアで積極的に発言した。1990年代前半には、朝日新聞の書評委員や論壇時評筆者も務めた。著書に「解体する現代権力政治」「歴史としてのドイツ統一」など。
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研究会にお呼びしたとき,懇親会のあとホテルまで送ることになった.
結局,二人でホテルのバーで飲み続けたことがある.

直前に出版されていた本についていろいろうかがいたかったのだが,逆にこちらの研究についていろいろと質問されて,とても酔っている暇がなかったことを想いだす.
他,ここでは書けないようなこともちらほらと.

合掌.

2010年3月5日金曜日

共通項

中央政治で繰り返される政治と金の
問題.
鹿児島の阿久根市の市長による一連の問題.
福岡の添田町長の問題.

共通項があるとすればなんだろうか.

2010年3月3日水曜日

もう3月

日々過ぎるのがはやいはやい.
年明けから会議や雑務が襲いかかってきて,さて,年が明けてから一体なにをしたのやら.

先日やっとこさ読み終えた本.

星野英一「人間・社会・法 (長崎純心レクチャーズ 第 11回)」創文社.
アマゾンでは新品の取り扱いが無いのはなぜ?

長崎の純心女子大が毎年おこなっている公開(?)講座をまとめた本.
一般向けの講演なので,読みやすい.
寝る前に少しづつ読み進めて,なんとか最後まで到達した.

一般向けの講演なので,内容も簡単かと思うと,あにはからんや,深い知識と経験に裏打ちされた話であることを端々に感じることができる.

法と法律の違いを軸にして,日本の法律の背後にローマ法とのつながり,さらには西欧における法のあり方をも念頭に置いた話を展開しているため,法を糸口にした文明論的視点を読むものに提示している.

また,著者自身もクリスチャンであるらしいのだが,信仰と法との関係についても,著者自身の関わり方と,より一般的なレベルでの話を意識した上で両者を分けて話している箇所等,面白い.

この本,一般向けとは表の顔で,読む側に知識があればあるほど,取り出せる引き出しが多く見える.

それにしても,早く専門の本も読み進めねばなぁ.
写真も撮りに外出したいなぁ.

2010年3月2日火曜日

続地震と音楽

昨日,佐渡氏と地震に縁があると書いてみて,今日の夜に録画しておいたBSのクラシック番組を見てみたら,佐渡氏が阪神大震災の追悼のために演奏したヴェルディのレクイエムの放送が収められていた.

チリ地震による津波の警報が解除されていない間の放送だったので,番組の最後まで津波警報が写し込まれていた.
つくづく地震に縁のある指揮者だ.
それをすべて経験しているこちらも不思議な縁といえるだろう.

ギーレンの放送は,この日曜日に再放送らしい.
今度こそつつがなく済んでほしいものだ.